Replan (リプラン)掲載記事 <vol.100>

デメリットをメリットへと変える、設計の力

傾斜地だからこそ可能になった
自然と暮らせる豊かな家

倶知安町・Mさん宅/夫婦40代

LDKの窓からは晴れた日には羊蹄山が見えることも。
自然のグリーンカーテンによって夏の陽射しは遮られ、美しい緑の景色が広がる。
冬には葉が落ちて、室内の奥まで光を取り込める
  道路側から見ると、シンプルな平屋。駅裏の静かな場所に建つMさんのお宅は、周囲の緑に溶け込むように佇んでいます。
室内に入ると、正面には一面の大開口が広がり、その奥に映る木々の緑がまぶしいほどです。
1 階は一直線にLDKを配した開放的な空間。地階へ降りる階段室を中心に置くことで、全体を緩やかにゾーニングしています。
吹き上げの天井にはロフトスペースも設けました。半地下になった下階には薪ストーブのあるゲストルーム兼運動スペースと、直接裏庭へ出られる作業スペースが。
どの空間もゆったりとした広さを確保し、フレキシブルに使える造りとなっています。
敷地はもともと上下水道などのインフラ整備がなされておらず、雑木林のような雑種地。道路から4メートルほど低く、まずは敷地内道路をつけるところからのスタートでした。
「建物を建てられるように整備をするのは、かなり大変な作業。でも、それ以上の魅力がこの場所にはあります。それを存分に生かせるようなプランニングが重要でした」と担当の岸さん。
一見すると敬遠されそうな場所ですが、Mさんご夫妻には希望どおりだったそう。
「もともと傾斜地が好きで立地条件もクリア。見つけられてラッキーでした」。
オープンハウスを見て、景色に馴染む落ち着いた雰囲気の外観や自社大工施工による確かな技術に魅力を感じていたというご夫妻。
「家のことをいろいろと雑誌やインターネットで調べるのが好きだったんです。でも、なかなか決められない(笑)。
調べた中から岸さんに相談しつつ、夫が決断していくという役割分担で、家づくりを進めました」と楽しかった思い出を笑顔で語ってくれました。

ダイニング・キッチンからリビング。ニレ材の床や珪藻土入りの壁などの自然素材によって、心地よさが増している

大きなアイランド式の調理台でパンを焼きたいという奥さん。「家中が同じ温度でとても快適。夏も涼しいんですよ」と豊かな暮らしを堪能している

広いLDKは、壁のない階段室によってさりげなく空間を分けている。廊下側上部にはロフトが

左:暮らしを楽しむための名脇役である薪ストーブは地階に設置。真冬よりも、少しずつ寒くなる秋やまだ気温の低い春などに活躍するそう
右:橋を渡っていく隠れ家のようなロフト。ゲストルームではなくこの場所に泊まりたがる友人もいるそう

左:前面道路からのアプローチは盛土によって新たにつけた道路。左側の敷地は道路面よりも下がっており、冬期間の除雪スペースになる
右:裏側からみると2階建てのような外観。RC造も得意とするSUDOホームだからこそ実現した、平屋+地下RC造の住まい
■建築データ
構造規模/混構造(新在来工法+鉄筋コンクリート造)・地下1階+地上1階建て
延床面積/169.87㎡(約51坪)
<主な外部仕上げ> 屋根/ガルバリウム鋼板、外壁/道南スギ、建具/玄関ドア:木製断熱ドア、窓:木製(ホワイトアッシュ燻煙処理)サッシ
<主な内部仕上げ> 床/ニレ無垢フローリング、壁/珪藻土入塗壁、天井/珪藻土クロス<断熱仕様 外断熱・充填断熱> 基礎/スタイロフォーム60㎜、壁/高性能グラスウール16kg105㎜、屋根/高性グラスウール16kg200㎜
<暖房方式> 電気セントラル暖房

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