建築データ
構造規模 木造(新在来軸組工法)・2階建て
延床面積 177.46㎡(約53坪)(ポーチ含まず)
工事期間 令和2年9月~令和3年2月(約6ヵ月)
Replan北海道vol.135掲載
高台にある閑静な住宅街で、142坪の広い土地を手に入れたTさん。2mの高低差がある傾斜地のため、最初から注文住宅しかないと考えていました。設計事務所や工務店を数社比較検討し選んだのが、傾斜地やスキップフロアなどの実績も豊富なSUDOホームです。「まず住宅性能とデザインのバランスがいいと感じました。自社大工による手仕事が丁寧という印象で、私たちのこだわりも熱心に聞いてくれたので、お任せできると確信したんです」とTさん。
玄関アプローチは砂利の上に枕木を敷き、コンリートの土間に。右奥の階段から庭に下りられる
玄関を入ると正面はスキップフロアでLDKへ。左には1階に下りる階段と上下に分かれる3層構造
友人たちを家に招いておもてなしすることが多かったというTさん。「自分たちだけなら狭くていいのですが、遊びに来た人には快適に過ごしてもらいたいですね」と語ります。そのため、玄関を入ってすぐ上下に分かれる階段を設け、1階は寝室など家族が使うプライベートエリア、2階は来客に自由にくつろいでもらえるよう、広いLDKとフレキシブルに使える洋室のパブリックエリアに空間を分けました。
庭を見下ろす大きな窓と、リブ天井の美しさが特徴的なリビングは、グランドピアノを置くことを前提に広さと窓の配置などを計画した
木の温もりあふれるダイニング・キッチン。横長の窓は北側の借景を望むピクチャーウィンドウ。片流れのリブ天井は大工が1本ずつ手張りしたもの。ビスの位置や継ぎ目も緻密に計算されていてお見事
毎週のようにオープンハウスを見学し、SNSや雑誌なども参考にしていたという勉強熱心なTさんご夫妻。そのかいあって、素材やディテールなど細部までこだわりが垣間見えます。中には職人泣かせの仕様もありましたが、自社大工ならではの高い技術力を生かした手仕事で、隅々まで申し分のない仕上がりとなっています。「大工さんが本当に素晴らしく、納まりや細かな仕上げまで計算して、きっちりといい仕事をしてくれました。作業中でも現場はきれいに整頓されていて信頼できましたね」。
造作のキッチンは壁側にガスコンロと大容量の収納、対面にシンクを備え、家事がしやすい動線に
リビング続きの洋室は、客間や子どもの遊び場にもなりフレキシブルに使えて便利。大型収納も造りつけた
朝起きて階段を上るときに外の緑が見えるというお気に入りの窓
玄関ホールから1階部分につながる階段。階下スペースを活用して広い収納を確保した。上の透かし階段はリビングへと続く
室内だけではなく、広い庭も最初からプランに組み込み、もともとあったモミジと新しく植えたイタヤカエデの木を生かしたレイアウトに。札幌軟石や枕木で遊歩道をつくり、コートテラスや芝生エリアも設け、お出かけできない状況でも楽しめるよう工夫されています。夏にはBBQや子ども用プールを設置して、存分に活用したそうです。お客様をお迎えする準備も万端。Tさんご夫妻のおもてなしの心が表れた新居は、笑顔と幸せに満ちていました。
1階に設けた寝室は、窓を小さくして落ち着いた空間。現しの天井からの間接照明の光が優しい
在宅ワークも多いTさんのために個室の書斎を用意。将来的に子どもたちの勉強スペースにもできるようカウンターは広くとった
道路から2m下がった傾斜地で玄関は2階部分に位置する。玄関の軒を伸ばしてポーチと一体化させた
構造規模 木造(新在来軸組工法)・2階建て
延床面積 177.46㎡(約53坪)(ポーチ含まず)
工事期間 令和2年9月~令和3年2月(約6ヵ月)
<外部>
屋根/ガルバリウム鋼板、外壁/道産カラマツ、建具/玄関ドア:木製断熱ドア、窓:木製サッシ(トリプルガラス)・樹脂サッシ(トリプルガラス)
<内部>
床/道産ナラフローリング・道産ニレフローリング、壁/木材チップ入再生紙、天井/針葉樹合板の上、マツ無垢材と木材チップ入再生紙
<充填断熱+付加断熱>
基礎/押出法ポリスチレンフォーム100㎜、壁/高性能グラスウール16㎏105㎜+105㎜、屋根/セルロースファイバー300㎜
温水パネルヒーター
<断熱性能>UA値:0.32W/㎡K
<気密性能>C値:0.30/㎡
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