建築データ
構造規模 混構造(在来工法)・地下1階・地上2階建て
延床面積 193.35㎡(約58坪)(ピロティ・カーポート・車庫含む)
工事期間 令和元年5月〜11月(約6ヵ月)
Replan北海道vol.137掲載
無類の温泉好きで、ほぼ毎週末夫婦で温泉に出かけていたというSさん。大好きなニセコエリアの温泉地近くに同じ泉質のお湯を引いている別荘地があることを知り、土地を購入しました。
玄関とシューズクロークはそれぞれ、カーポートと車庫に出入りできるよう扉を設けている
薪ストーブは、ガラス面が大きく炎がよく見えるネスターマーティンのH33。パネルヒーターもあるが、薪ストーブのみでも十分暖まる
豪雪地帯での実績が多かったことと、木や珪藻土の塗り壁を使ったデザイン性の高さが決め手となり、家づくりはSUDOホームにお願いすることに。Sさんご夫妻の希望は「お風呂の窓を全開にできること」。引き違い窓では窓枠の半分しか開けられないので、窓枠いっぱいに開けることができる窓を望んでいました。そこで設計担当者が採用したのが折れ戸です。気密性が低くなることから道内ではあまり使われませんが、開放感は抜群。あえて浴室部分を半屋外と位置づけるプランとし、浴室と脱衣所の間の壁には外壁同様の断熱効果を持たせ、室内に寒気が入り込まないようにするなどの工夫で弱点をカバーしました。
対面式のキッチンは奥さんの希望。珪藻土の塗り壁と木の温もりを感じる雰囲気はSUDOホームに設計を依頼する決め手のひとつだった
リビングの奥に寝室がある。キッチンからお風呂まですべてこの階にあり、ゲストのいないときは平屋のように使える
お風呂の大窓、そして一番大きな開口部であるウッドデッキへの出入り口は、ともに国有林の木々が見える方角を向いています。景色が開けているのは南西の方角ですが、地域の開発によって景色が変わってしまう可能性を考え、あえて開発されづらい国有林に向けてメインの開口部を設けました。そのおかげで近隣の人の視線を気にすることなく過ごすことができ、浴室の窓を全開にして入浴することもできます。
キッチンからリビングを通り寝室へとつながるシンプルな動線
Sさんこだわりの浴室の大窓。お湯をためる際に湯温が下がらないよう浴槽にはコウヤマキを採用している
「将来的には温泉のある家で暮らしたい」というSさんの夢は、理想の土地を見つけたことでとんとん拍子で現実となりました。毎週末この家で大好きな温泉を堪能するようになってからは、以前のように温泉めぐりをすることはなくなったそう。その代わりにBBQをするなど、自然の中の暮らしを満喫しています。ご近所の人たちからは山スキーにも誘われているとか。温泉がつないだ縁で新しい楽しみも生まれつつあります。
2階にあるゲスト用の洋室。切妻屋根の小屋裏空間を無駄なく使った
ウッドデッキ正面は国有林、右を見ると景色が開けニセコの山々を望むことができる
構造規模 混構造(在来工法)・地下1階・地上2階建て
延床面積 193.35㎡(約58坪)(ピロティ・カーポート・車庫含む)
工事期間 令和元年5月〜11月(約6ヵ月)
<外部>
屋根/ガルバリウム鋼板、外壁/カラマツ木酢液含浸材、建具/玄関ドア:断熱ドア、窓:木製サッシ 一部樹脂サッシ
<内部>
床/ニレフローリング、壁/珪藻土入塗壁、天井/環境壁紙
<充填断熱+付加断熱>
基礎/押出法ポリスチレンフォーム(B3)100㎜、壁/高性能グラスウール16㎏210㎜、屋根/吹込用セルローズファイバー25㎏350㎜
エコジョーズによるセントラル暖房(温水パネルヒーター・床暖房)・薪ストーブ
<断熱性能>UA値:0.31W/㎡K
<気密性能>C値:0.30㎠/㎡
Others Article