建築データ
構造規模 木造(新在来工法)・2階建て
延床面積 134.92㎡(約41坪)
工事期間 平成26年12月〜平成27年5月(約5ヵ月)
Replan北海道vol.113掲載
2階リビングからの眺めがこの家のすべてを物語っていると言っても過言ではありません。「せっかく港町に住んでいるので、海が見える場所に家を建てたいと思ったんです」とKさん。約1年半かけて出会ったのが、白鳥大橋から工場夜景まで一望できるこの場所でした。
外壁は木酢液に浸けた道産カラマツを使用。色の経年変化も楽しめる
1階エントランスは床暖房のタイル張り。右手のスギ板の戸を開けるとたっぷりの収納が
Kさんが配色を選んだ名古屋モザイクのタイル。窓下の戸は郵便受け
Kさんは、この土地に出会う前から新築はSUDOホームでと決めていたそう。同僚など周囲に数人、同社の家に住んでいる人がおり、その温かい雰囲気に引かれたと話します。彼らの家でいいなと思った部分は積極的に取り入れました。建物から突き出したインナーテラスもそのひとつ。美しい夕焼けを見ながらの焼肉スペースとして活用しています。この眺めを最大限に生かす。それはこの家の設計を任された同社の深瀬正人さんが一番こだわったことです。「単にリビングから景色が見えるようにしたんじゃだめだと思ったんです」と、バスルームやロフトからも海が見えるよう配置しています。
15帖のリビング。奥は夫婦が一番長い時間を過ごすテレビや読書を楽しむスペース
Kさんの機能面でのこだわりは太陽光発電です。遮蔽物が何もないこの環境は自然エネルギーにも最適でした。南に傾斜する屋根に取り付けた6kWのパネルは「生活費になるくらい」の利益を生み、期待以上の働きを見せています。
見せる収納と隠す収納を組み合わせた、夫婦共に作業しやすいキッチン。本棚は収納する物のサイズに合わせて造作した。実用とインテリアを兼ねるアイアンのはしごがアクセントに
海を眺めながら作業できるようにつくられたパソコンカウンターはお酒を飲む場所としても最高。奥は昼寝などに使っているロフト
お風呂では景色が見られるだけでなく、湯船につかると星空が反射するという想定外のうれしいおまけも
お子さんの誕生を待ちながら、「壁に穴を空けてロフトからマルチスペースに出入りできるようにしたら子どもが喜びそう」「リビングの上にもうひとつ部屋をつくれるかも?」など、家の今後を話すのも楽しいひと時。最高の眺めはそのままに、柔軟に形を変える「余白」がライフステージに合わせた暮らしを実現します。
インナーテラスの内部。断熱材を入れていないので、冬は貯蔵庫としても活用している
外から見たインナーテラス。180度以上の景色が見える特等席
構造規模 木造(新在来工法)・2階建て
延床面積 134.92㎡(約41坪)
工事期間 平成26年12月〜平成27年5月(約5ヵ月)
<外部>
屋根/グラスファイバーシングル、外壁/北海道産カラマツ木酢液含浸板、建具/玄関ドア:木製断熱ドア、窓:木製断熱サッシ 一部樹脂サッシ
<内部>
床/北海道産ニレフローリング、壁/珪藻土入塗材、天井/珪藻土入クロス
<充填断熱+付加断熱>
基礎/押出法ポリスチレンフォーム(B3)100㎜、床下(一部)/高性能グラスウール16㎏315㎜、壁/高性能グラスウール16㎏210㎜、屋根/高性能グラスウール16㎏305㎜
エコジョーズによるセントラル暖房(温水パネルヒーター+床暖房)
<断熱性能>UA値:0.27W/㎡K
<気密性能>C値:0.39㎠/㎡
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