LIVE REPORT 見せます建築現場
八軒プロジェクト(札幌市西区)
- 2021.10.17
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約4ヶ月ほど続いてきた「見せます建築現場~八軒プロジェクト」
今回が最終回。
物語の基本構成と言われている「起承転結」
これは家づくりに通ずるものがある、と私は思っています。・土地探し・ヒアリングがいわゆる「起句」
・プレゼンテーション~プラン決定までが「承句」
・着工するくらいからが「転句」となり、
・工事が完了し、引渡して「結句」・・・あれ、デジャブ?
9月8日投稿で聞いたような文言たち。ちょうど、冒頭の挨拶ネタが尽きてきたところで
「八軒PROJECT最終回」をお送りします。工事中ず~っとジャリだったこちらのスペース。
断熱材を敷き詰め鉄筋を組んでいます。このあと床暖房の配管工事をして、
コンクリートを流し込みます。
流し込んだコンクリートを左官屋さんが、コテでナデナデして仕上げていきます。
さぁいよいよラストスパート。
床と壁の取り合い部分を凹ませて
洗濯用の排水金具がスッキリ納まっているところを撮りたかったのか、
それとも、ここから床下に潜れるんだよってことを撮りたかったのか、
はたまた、設備屋さんの道具に興味を示した私が衝動的に撮ったのか、もぉしばらく見納めですね。
この、何を撮りたかったのか分からないシリーズ・・・。
8月25日の投稿が懐かしいですね。普段は床下での作業が多くなかなか写真に写る機会の少ない設備屋さん。
ツチノコくらいのレア度ですね、なんて言ってた9月19日が懐かしいですね・・・。ドラマの最終回にだけ登場する友情出演みたいな紹介になってしまった暖房屋さん。
ホントは現場に来る頻度はたくさんあったのですが、なかなかご紹介できずにいました。
色々器具が付いて、いよいよ大詰めって感じになってきましたね。階段の手すりも付きました。
黒くてシンプルな、かっちょいいアイアン手摺です。ラストの写真は外観写真。
こちらのお宅は期間限定SUDOモデルハウスです。
近日公開予定ですので、全貌が気になる方は是非ともご来場下さい。それではまた、どこかの現場でお会いしましょう。
- 2021.10.10
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去る9月21日、土地取引の目安となる地価調査の結果が公表されました。
日本中にある住宅地の「地価上昇率ランキングTOP10」の内
2位から10位まで北海道が占めています。北広島市・恵庭市・石狩市・江別市に倶知安町
江別市野幌東町の地価は132位から9位になったんだとか。
この結果に北海道民の多くがひっくり返ったことでしょう。ちなみに地価上昇率1位は沖縄県の宮古島市。
つまり、地価上昇率ランキングTOP10を北海道と沖縄が占めているってことですね。
オセロなら日本中がひっくり返ってます。地価が上がれば固定資産税も上がるでしょうからね。
1番ひっくり返っているのは地価が上がった地元の人かもしれませんね。ボールパーク効果は絶大ですね。
さて、八軒PROJECT14回目のスタートです。
前回最後に登場したトラックから大きな段ボールが運ばれました。
この段ボールの山はキッチンの部材たちです。キッチンを取付する職人さんが梱包を解いて・・・
設置完了しました。
ぶきっちょな私なら梱包を解くだけで一日かかるだろうところを
さすがは職人さん、たった一日で取付まで完了しました。ちなみに今回の八軒PROJECTは「SUDO標準仕様 タカラスタンダード」さんのキッチンでは無く
LIXILさんのキッチンです。キッチンの取付が完了した後は塗装屋さんの登場です。
クロス工事前に下塗り塗装を行います。SUDOの階段は開放的な階段が多いので、
こんな感じの両側に壁のあるストレート階段ってあんまり多くないかもです。石膏ボードの継ぎ目をパテで埋めてからクロスを貼ります。
クロスはSUDO標準仕様アースウォール(珪藻土クロス)ではなく、普及品のクロスです。
いよいよクライマックスに向かっています。
・・・そう言えば前回、フローリングについて熱く語りすぎたせいで言いそびれましたが、
Tがし棟梁の階段造作が完了したところで大工さんの工事が終了してました。
謹んでお詫びを申し上げます。全力の謝罪が済んだところで次回に続きます。
- 2021.10.03
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ウチの家はフローリングなんだ~
多くの家の床仕上げに使われている『フローリング』
一口にフローリングと言っても『無垢フローリング』だったり『複合フローリング』だったり。
複合フローリングの中にも種類があり、表面が『挽き板』だったり『突き板』だったり『シート』だったり。ここまで種類が多いと、ワケワケメって感じですよね。
ご安心下さい。
現場進捗をご覧いただいているようなSUDOファン(であって欲しい)の方は
当然ご存知かと思いますが、SUDOでは『無垢フローリング』が標準仕様です。SUDOで家を建てたい!と言って下されば自ずと床は無垢フローリングということです。
とは言え、ここ『八軒PROJECT』に関しては無垢フローリングと複合フローリングを併用しています。
今回は無垢フローリングと複合フローリングの違いについてお話しをさせていただこうと思います。
ぜひ最後までお付き合い下さい。SUDO標準の無垢フローリング。
(便宜上、ちがう現場の写真を使ってます。スミマセン)無垢フローリングについてググればメリットもあるけど、そのほとんどはデメリットばかり。
メリットとして挙げられるのは
・無垢の温かみがある
・無垢の素材感一方のデメリットは
・値段が高い
・乾燥収縮する
・手入れが大変
・キズが付きやすいetc・・・デメリットばかりがスポットを浴びている印象。
いったん八軒の現場に戻ります。
あまり見ることのない無垢フローリングの断面形状はこんな感じす。
側面部分には凹型と凸型の加工が施されています。
これは「本実加工(ほんざねかこう)」というものでその役割は大きく2つ。・フローリングを固定する為の「釘」を隠せる
・乾燥収縮したときの隙間隠し(下地が見えない)あまり知られていませんが、無垢フローリングをつくるのは手間がかかるんです。
湿気の影響で凹凸加工された実同士が入らない、ってなるから加工する前に乾燥させないといけないし・・・語れば長くなるのでこの先はまたの機会に。
壁と床を繋げて一体的な感じで張れるのも『無垢フローリングならでは』の納まり。
・・・と言ってもなかなか伝わりにくいところですが。短いものだと40cmくらいの無垢フローリング。
長いものだと一気に張れるのに短いものだと、どうしても手間がかかります。お味噌汁をよそうのに『レンゲを使うかお玉を使うか』みたいな。
それくらい手間が変わってきます。2階は複合フローリングです。
畳をタテに3分割したサイズ(303mm×1818mm)なので、無垢フローリングを張るには数十分かかるところ
複合フローリングはたった1枚で貼れちゃいます。すんごいペースです。複合フローリングはいわゆる『お玉』みたいなモノで、こんな話をしている間に
あっという間によそい(貼り)終わりました。最後の方で「ちょっと足りないぞ」って言われましたが、普及品なので在庫たっぷり。
翌日には現場にお届け可能です~。あっという間に張り終わったので巾木を取り付けしています。
階段もフローリング仕上げ。
Tがし棟梁は黙々と無垢フローリングを張り続けています。これまでお伝えした通り無垢フローリングは
造る過程でも時間がかかり、大工さんの張り手間もかかります。
一方、複合フローリングは多くの住宅屋さんでも使用されている普及品で、在庫も多くコストも安い。
そして1枚毎のサイズが大きいので大工さんの貼り手間が少ない。
なので、無垢フローリングは複合フローリングと比べてどうしても高くなりがち。そして無垢フローリングは過乾燥の状況下でどうしても収縮してフローリング同士に隙間があいちゃいます。
他にも、自然の木だからキズだって付きやすいし汚れだって付きやすい。
無垢フローリングの表面に塗膜でコーティングすれば汚れに強くなるものの
それなら、わざわざ無垢フローリングを張るメリットが・・・。こんなこと聞くと『無垢の温かみ・無垢の素材感』これらのメリットよりも
デメリットの方が多く感じられそうですね。とは言え乾燥して隙間があいたり(夏場は膨らんだり)、まるで呼吸をしているようだなぁって親近感を持てたり、
表面にキズがつくのも「それもまた思い出」みたいに『キズすら思い出』みたいに置き換えることもできるでしょう。『このキズは長男が茶碗を落とした時にできたキズ』
『娘が2歳の時にオモチャ遊びでできたキズ』とか汚れが気になるなら。半年に1回とか、年に1回とかたま~にワックスをかけてあげて下さい。
ワックス掛けめんどくさいなぁって思う気持ちもあるかもしれませんが、
やってみると意外と「カワイイやつだな」みたいな気持ちになってきますよ。・・・多分、この現場進捗をご覧になっているあなたは、
巷で言われている無垢フローリングのデメリットをデメリットと思っていない方が大半でしょうが
なんだかついつい熱くなってしまいました。ってことで一旦クールダウン。
ちょいと涼みに外に出てみると、なにやらトラックが止まっていました。
何を運んできたのかな?ってことで次回に続きます。
- 2021.09.26
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たまーにこんな質問をいただくことがあります。
「なんでSUDOさんはグラスウールを使ってるんですか?」
実は、この問いにはこんな背景があります。
「なんで(グラスウールよりも高性能な断熱材があるのに)
SUDOさんはグラスウールを使ってるんですか?」SUDOに興味を示していただく方は、とても家づくりに熱心な方が多く
時折こんな鋭い質問をいただく事があります。ちなみに私は割りと深読みするタイプです。
今回はそんな背景があるのかないのか。果たして私が深読みし過ぎているだけなのか。
取りあえず、そんな質問に対して解を1つ。それでは八軒PROJECT第12回目のスタートです。
付加断熱をするための下地が施工されています。
ヨコに幅広く下地が固定されているのが確認できますね。SUDOは『軸間断熱+付加断熱』が標準仕様です。
軸(骨組)の間を断熱する『軸間断熱』
軸間断熱に付け加えるカタチで断熱材を充填するので『付加断熱』「つけくわえ断熱」じゃなくて「ふか断熱」って読みます。
断熱材を充填している途中です。
こんな感じで下地の間に断熱材を充填していきます。
使用する断熱材は繊維系断熱材の、いわゆる『グラスウール』と呼ばれる断熱材です。まっピンクな断熱材が暖かさを演出してくれている気がしますよね。
(絵に描いたガラスを水色で塗る感覚をお持ちの人なら分かってくれることでしょう。)付加断熱の断熱材が充填し終わりました。
今回の本題「SUDOはナゼ、グラスウールを使用するのか」写真をよーく見てみて下さい。
ちょっとだけグラスウールが『ふっくら』しているのが分かります。
実はこれこそSUDOがグラスウールを採用している理由です。グラスウールの幅は81cm、一方下地の間隔は80cm。
下地の幅に対してグラスウールの幅が『ちょっと大きい』のがミソです。木材は乾燥収縮します。もし下地が81cmで断熱材も81cmだと
木材が乾燥した分だけ下地とグラスウールの間が隙間になり、そこが断熱欠損となります。グラスウールは柔らかい素材です。
木材が乾燥してもそれに追従することで断熱性能を確保する事ができます。それこそが「SUDOがグラスウールを採用している理由」です。
つまるところ「グラスウールは木造住宅との相性が良いからだよ。」
って感じで覚えていただけると良いかと。当然、グラスウールの施工精度ありきです。
入れりゃ良い、と思っている人はノーグッド。前回の最後に登場した長い棒は通気銅縁でした。
ご覧いただいている銀色のシートは「タイベックシルバー」です。
これについては『KOTI 2021.08.01(第9回目)・08.08(第10回目)』にて
Fさんが詳しく解説しておりますので、ぜひこちらもご覧下さい。https://sudo-con.co.jp/report/koti/
室内から室外への貫通部。
給気口や排気口周りはこんな感じで防水処理をします。
防水テープの貼り方は水下から水上。
基本中の基本です。元気な声で挨拶する。
畳のヘリは踏んじゃダメ。
長い物には巻かれろ。くらい基本中の基本。
・・・最後のはちょっと違ったかも知れません。こんな感じで屋外工事が進んでいってます。
では次回に続きます。
- 2021.09.19
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突然ですが、弊社の若手の大工さんを紹介させていただきます。
実は以前ちょっとだけ登場しました(8月25日の投稿)
入社2年目、若手の大工さん。その名も「たっくん」
齢21のピッチピチのイケイケ大工さんです。21歳・・・。
ついつい年齢の話になると「その頃の私は~」っと昔話に華を咲かせてしまいます。
多分たっくんサイドからすると「また始まった。中年あるある、それが昔話」
そう思われていると分かっていても話を止めないのも中年あるあるかもしれません。話が脱線しました。
なんで今回たっくんのご紹介をするのかと言うと・・・。
まずはこちらをご覧下さい。
これは昼休みのワンシーンです。昼休みなのにカンナの調整してるたっくん。
・・・マジメだな(心の声)
猫背になりながらも道具と真剣に向き合うたっくん。
昼からの仕事に備えて仮眠を取って休んでいるワケでもなく、
自分の体よりも道具のケアを優先する「たっくん」「たっくん。昼休みなのに偉いね。」
「いや~。Yもと先輩も昼休みに道具の手入れしてたので、僕も~」きっとこの子たちが将来、SUDOの棟梁として活躍してくれることだろう。
そう思ってじーんと胸を打たれた事もきっと『中年あるある』なのでしょう。職員の大工さんを褒めちぎってしまい、手前味噌的な感じで何だかスミマセン。
ではでは、八軒PROJECTの11回目を始めます。
八軒PROJECTの建物は、
『ちゃんとした住宅性能が備わっていますよ。』
という性能を、第三者(国交省認定機関)によって性能を評価してもらっています。耐震性・メンテナンス性・省エネ性・・・
図面だけの評価もできるのですが、机上の空論では意味がありません。
ってことで検査員に現場検査をしてもらって、しっかりと評価してもらいました。でもSUDO標準から、そんなに背伸びしたことはしていません。
またまたお出まし、たっくん。
石膏ボードを上手にカットしています。
壁に立てかかっている石膏ボードたちは、たっくんの努力の証です。どうやらカットする寸法を間違っちゃったみたいです。
がんばれ、たっくん!
石膏ボードがキレイに張れました。
設備屋さんが配管工事中です。
設備屋さんは床下での作業が多くなかなか写真に写る機会は少ないですね。レア度で言うと、ツチノコか設備屋さんかくらいかもしれませんね。
そんなことあるかぃ!っというツッコミをいなして次に行きます。
しばらく変化の無かった外装工事に何やら動きがありそうです。
次回は八軒PROJECT屋外工事編をお届けいたします!
- 2021.09.08
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清く明るく心地よく「 KOTI 」の現場進捗がいよいよ最終回を迎えましたね。
まだご覧になっていない方はこちらから。https://sudo-con.co.jp/report/koti/
物語の基本構成と言われている「起承転結」
これは家づくりに通ずるものがある、と私は思っています。
・土地探し・ヒアリングがいわゆる「起句」
・プレゼンテーション~プラン決定までが「承句」
・着工するくらいからが「転句」となり、
・工事が完了し、引渡して「結句」つまり引渡しが終わると、建て主さんとSUDOとのダブル主演による『家づくりの物語』がエンディングを迎えるわけです。
建て主さんはその後、新居での『新たな物語』が始まります。
新居での生活を想像するとワクワクしちゃいますね。新たな物語の主演は『建て主さん』です。
SUDOは「アフターメンテナンス」という形で脇役出演させていただいております。この現場進捗を読んでいただいているあなたの物語、SUDOがサポートしますよ?
それでは、八軒PROJECT10回目のスタートです。
電気の配線をしました。
外壁周りから出てくる配線・給気口などの貫通部は気密テープを張ることで気密を確保します。壁に黒く映っているのが気密テープです。
気密シートを貫通するモノ全て、テープで覆ってしまいます。大工さんは、これらの貫通部による隙間を見逃しません。
スカウターでも付けてるんじゃないかと思うくらい隙間を見逃しません。間仕切りとかは、グルングルンに丸めらながらもしっかり配線されてます。
ユニットバスが入るところには事前に石膏ボードを張っておきます。
湿気が漏れても安心な『耐水石膏ボード』です。そう言えば床下の写真を撮ってなかったなぁ。
っと思って撮った写真。「何を撮ろうとしたんだよ。」というツッコミは受け付けていませんので悪しからず。
天井の断熱材にはブローイングを使用します。
使用する断熱材は「セルローズファイバー ダンパック」
(王子製袋株式会社さん、いつもお世話になっております~)古紙を再利用しているエコロジカルな断熱材です。
天井に半透明なネットを張ってからブローイングを充填していきます。
2人の職人さんによって、あっという間に作業完了です。
作業完了した後がこんな感じ。
ブレブレやないか~い。
近ごろ、朝の6時くらいに気分が乗れば朝散歩してます。
花の名前は分かりませんが、何となく写真を。
日頃からブレブレな写真とか、何を被写体に撮っているのか分からないような
カメラセンス0の自分にしては上出来な写真です。アタシ、こんな乙女な一面もあるんです。
ってことで、次回に続きます。
- 2021.09.01
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高気密高断熱住宅。
新築住宅を考え始めた人は、一度はこの言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。この現場進捗までご覧になっている勉強家の皆さんは当然ご存知ですよね。
SUDOホームは高性能グラスウールを使っています
「だから性能には絶対の自信があります!」
と言うつもりは毛頭ありません!(;´゚д゚`)エエエエエェェェェェー?? ウソでしょSUDOさん!?
って思う人もたくさんいますよね。もちろん高性能の断熱材を使うのはとっても重要なこと。
でも、北海道で家づくりをしている住宅屋さんの多くは高性能グラスウールを使っています。「じゃあどこで家を建てても性能は一緒なんじゃないの?」
っと思いがちですが、そうではありません。
同じ断熱材を使っても断熱性能に差が生まれるというのは往々にしてあります。それは何の違いか・・・。
それでは、八軒PROJECT9回目のスタートです。
窓を取り付けする前に気密シートを張っています。
もぉお分かりですよね。
SUDOの伝家の宝刀「先張りシート」
SUDOが高性能と言われる所以はココにあり!3週に渡ってお届けしている「先張りシート」
何回も言われ続けて耳にたこができましたって人もいるとかいないとか。
それくらい「先張りシート」は大事だよってことです。
まぁカワイイ。久しぶりにお会いしましたね。
高性能グラスウール パラマウント硝子工業さんの「SUN」です。パッケージと商品名だけで「高性能」ってことが伝わってきますね。
太陽のように暖かいってことですもんね。「同じ断熱材を使っても断熱性能に差が生まれる。」
冒頭お伝えした答えがこの写真です。断熱材は隙間なく充填して初めて性能を発揮します。
どんなに高性能な断熱材を使っても充填の仕方が悪ければ性能は発揮されません。隙間が多いほど、また詰め込み過ぎもダメです。
充填の仕方次第で「性能半減」とも言われています。高性能な100mmの断熱材を入れても、充填の仕方で50mm相当ってことです。
そんな責任重大な断熱材を一体誰が入れるのでしょうか。
設計した人?現場監督?・・・のんのんのん、大工さん!
もぉすんごいソフトタッチ。
写真を見ただけで伝わるくらいのすんごいソフトタッチ。SUDOの大工さんは充填の仕方で断熱性能が半減することを知っています。
だからこそ丁寧に断熱材を充填しています。断熱性能は大工さんの技術次第!(気密もね)
そしてSUDOの大工さんはSUDOの職員です。熟練大工さんから若手大工さんへ・・・。高気密高断熱の考え方は代々受け継がれていきます。
つまり、SUDOの家はハイスペックの断熱材をハイレベルな大工さんが充填しているので、
断熱性能はしっかり担保されています。窓が付きました。大きな窓ですね。
・・・。
なんとなく尻すぼみな感じで次回に続きます。
- 2021.08.25
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ガラケーからスマホに移りかわって10数年。
ホント便利になりましたよね。電話もできるし、ネットにアクセスすれば調べ物もできる。やりとりだってLINEだったりSMSだったりラクチンです。
特に重宝するのがカメラ機能。
それまで現場の写真を撮るときは、カメラケースからカメラを取り出し、
あからさまにカメラを向けると「何とってんだ!」って写真に写り込むのを嫌がる職人さんなんかも居たもんですから
全然違うところを見ながらおもむろにカメラを取り出し、
「別に写真なんて撮ってませんよ~」口笛ピューピューくらいの感じで、こっそりシャッターを切ったりしたもんです。撮った写真を、キレイな画質で大きな画面で確認できるし、スマホの端末の中に大量に保存もできますし。
ホントに便利になったな~。でもその中には撮った覚えのない写真もたくさんあります。
それでは八軒PROJECT第8回スタートです。
伝家の宝刀『先張りシート』がここでも登場。
「T」字の交点には先張りシートが必要になります。
梁と梁が組み合わさる部分です。いわゆる業界用語で『仕口』と言われる部分です。
こんな感じで一本ずつ梁を架けて、構造が組み上がっていきます。
屋根の下地まで組み上がったところです。
木材が均一に並んだこの状態は何度見ても美しい。
屋根の構造用合板を張り終えました。
大工さんが土台を敷き始めて、ここまでの所要日数5日間。
あっという間にカタチになりました。屋根の構造用合板を張り終えたところで、外周面に間柱を立てていきます。
奥でTがし棟梁が間柱を入れ始めています。左側にチラッと見えてるのは入社2年目の「たっくん」です。
先ほど窓の位置を記した図面をたっくんに渡したので、それの確認をしているようです。
ガンバレ、たっくん!
撮った覚えのない写真。まさにコレ。
床の合板を撮ろうとしたのか、間柱材を撮ろうとしたのか、
それとも、13年前から履き続けていてこれで7代目になる安全靴を撮りたかったのか。
こんなにも長年このデザインの安全靴を履き続けているので愛着が沸いています。愛着が沸きすぎてこの7台目の安全靴を「家継くん」と名付けています。
来年の今頃には8代目の「吉宗くん」になっていることでしょう。道路側から見た正面のプロポーション。
別にゴミ箱を撮ったわけじゃないですよ。
これは多分、ゴミ箱を撮ったんでしょうね。
これも撮った覚えのない写真でした。
僕のスマホには、こんな写真がたくさん入ってます。構造用合板を張り終え、透湿防水シートを張っているところです。
SUDOホームのネーム入り。以前はひと幅1mのシートを5列くらいに重ねて張っていたのですが今はひと幅3m。
2幅で上まで張り上げることができます。従来の1mシートでも十分な防水性能を果たしていましたが、更に防水性能を高めた仕様になっています。
現状に傲らず、常にレベルアップを図っています。というところで次回に続きます。
- 2021.08.11
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猫が好きなのに猫アレルギーとか
和食屋さんなのに洋食の方が好きとか
バスの運転手さんなのに家では軽自動車に乗ってたりとかえぇ!?意外なんですけど~!
ってことってまぁまぁありますよね。
それがダメとか、そんな事を言いたいんじゃなくて。意外だなぁって。
そんなこんなで八軒PROJECTCTの8回目がスタートです。
ひ・・・ひひ、ひひひ・・・
ひょえーーー!!!
ガクブル(;:゜;益;゜;)ガクブル
建物が建つ前の、この足場だけの状態。
絶対安全なのは分かってる。
頭では分かっていても高いところにいるというだけで強い強迫観念にかられてしまう。何を隠そう私は高所恐怖症。意外に思われることが多々あります。
魚屋さんなのに刺身食べられない。きっとそれくらい意外ですよね。でも、建物さえ建ってくれれば大丈夫。
だからどうか大工さん早く建てて下さい。世の中には不思議なことってたくさんありますよね。
僕は絶望的に写真がへたくそです。
写真を撮ったら指が映っていることなんてよくあります。どうやったらスマホのカメラに指が映るんだろうって自分でも不思議です。
気を取り直して。
これな~んだ。
おそらくこれをご覧の皆さんは御存知ですね。
基礎の上には土台が乗っかります。
ただ乗っけるだけだと隙間でスッカスカ。寸分の狂いもない水平同士の物をドッキングすれば隙間が空くことはありませんが、
木材は湿気で膨張収縮するしコンクリートだって乾くときに収縮します。
絶対回避することの出来ない基礎と土台の隙間を塞いでくれるのがコチラの商品。その名も「天端リスト」
日本住環境さん。いつも大変お世話になっております~。天端リストを敷いた後は気密シートを重ねていきます。
これがSUDOホームの伝家の宝刀
「先張りシート」
SUDOが高性能と言われる所以はココにあり!
大工さんがアンカーボルトの位置にキリで孔をあけています。
基礎屋さんが事前に打ち込んだアンカーボルト、そして大工さんがアンカーボルトを利用して土台が浮き上がってこないように金物で締め付ける。
基礎屋さんと大工さんのコラボレーション。キン肉マンとテリーマンくらい息の合ったコンビネーションプレーです。
ひ・・・ひひ、ひひひ・・・
ひょえーーー!!!
ガクブル(;:゜;益;゜;)ガクブル
やっぱりこえぇぇ。
柱が建ったりしてて色々お話ししたい事はありますが、早く足場から下りたいので次回にします。
- 2021.08.04
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『ターメリック』と『 ウコン 』とか
『 サ ケ 』と『 マ ス 』とか
『 お は ぎ 』と『ぼたもち』とか
『 ワ シ 』と『 タ カ 』とか
『 スパッツ 』と『レギンス』とか。これらの違い分かりますか?
『サケ』は分かるけど『マス』って何だっけ?
『おはぎ』は分かるけど『ぼたもち』と何が違うのかな?・・・実はコレ、どっちも同じモノを差しています。
こんな感じで、全然違う呼び方だけど実は『同じもの』を差している言葉って意外とたくさんありますよね。
建築業界にもたくさんあるんです。熟練大工さんから「じょっぴんかっといてくれよな。」なんて言われることも
あったりなかったり・・・。(これはただの方言でした。)設備屋さんの埋設配管が完了したので『ユンボ』で埋め戻します。
2棟分まとめて埋め戻しをすることで効率的に基礎工事が進んでいきます。どうでもイイですが、『バックホー』のアームが”垂直落下式ブレーンバスター”みたいな角度になっていますね。
そう言えば小さい頃って『ショベルカー』を見る度にワクワクしていましたよね。写真の中央付近に見えているのは枕木です。
さてこの枕木。いったい何に使うのでしょ~か?Thinkingタ~イム
ヒント:ここに線路を引くワケではありませんよ。・・・こんな問題を出している間も、
奥では黄色いシャツの職人さんが『手押し一輪車』を使って土を運んでいますね。この『ネコグルマ』いっぱいに土を入れた状態はバランスを崩しやすく、
慣れていないと真っ直ぐ歩くのが結構大変なんですよね。前回、設備屋さんが工事した『硬質ポリ塩化ビニル管』は丁寧に埋め戻しをしないといけません。
土砂を埋め戻すときにドシャっと一気に埋め戻してしまうと『VU管』が割れてしまうかもしれません。
なので丁寧に埋め戻しをする必要があります。
埋設配管のルートは今後何かあった時のために写真に残しておきます。重機で埋め戻した後は山になった土を『スコップ』である程度平らに均します。
意外と土は重たいので、平らに均すだけでも相当な労力を費やします。『ショベル』のおかげで隅っこまでしっかり均すことができます。
スコップである程度平らに均した後は『タンピングランマー』で均した土を締め固めていきます。
しっかり締め固めないと土間が下がってしまうこともあるので重要な作業です。埋め戻しの順番とポイントをまとめると、
①『ユンボ(別名:バックホー・ショベルカー)』を使って土を運び
②ユンボの届かないところは、『手押し一輪車(別名:ネコグルマ)』を使って運びます。
※その際は『硬質ポリ塩化ビニル管(別名:VU管)』を壊さないように丁寧に丁寧に埋め戻します。
③ある程度埋めた後は、『スコップ(別名:シャベル)』でかるーく平らに均してから
④『タンピングランマー(別名:小型締固め機)』でガッチリ突き固めます。さて、枕木の答え合わせです。
正解は「隣地との土留め」でした~。
(正解者に拍手~。)埋め戻した後は『ポリエチレンシート(別名:ポリフィルム)』で土の湿気が床下に入ってこないように対策します。
そして最後に『溶接金網(別名:ワイヤーメッシュ)』を敷き詰めて防湿コンクリートの打設に備えます。ってところで、次回に続きます。
- 2021.07.28
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たとえば
「今日中にこの書類をまとめておいてくれない?」
っと上司から指示を受け、業務を遂行して定時で帰宅したとします。
でも翌朝上司は激おこぷんぷんまる。何で怒っているのだろう。ちゃんと言われた通りやったのに・・・。
訝しげに提出した書類を見返してみると誤字脱字のオンパレード。
「確認したつもりだったのに、ミスっちゃったな。」似たようなこと、皆さんも経験あるのではないでしょうか。
僕たち現場監督も同じですが大きく違う点があります。
それは、一つの失敗が建主さんの信用を失ってしまうこと(・・・もある)
なので現場監督は『一に確認、二に確認、三、四も確認、五も確認』
こんな感じで、八軒PROJECT5回目がスタートします。
立ち上がりコンクリートを打設し、数日間の養生期間を設けた後に型枠を解体した後の様子です。
断熱材がコンクリートと一緒に打ち込まれているので、型枠を解体しても剥がれてきません。
コンクリートが見事に接着材の役割を果たしてくれています。右奥に見えている断熱材はどうやら余ってしまった、、、ワケではありません。
鉄筋が組まれたときには、鉄筋の本数・ピッチ・定着長さを確認し、
型枠が組まれたときには、鉄筋の被り厚さを確認し、
型枠を解体したあとには、基礎の出来形寸法を確認します。そして今回は、施工後のスタイロフォームの厚みと施工後の基礎の幅を確認しています。
施工前と施工後、チェックは欠かせません。
これこそまさに『一に確認、二に確認、三、四も確認、五も確認』「ん?アンカーボルトのところひび割れとるやん。」
ご安心を。これは基礎が割れているのではなくて、基礎の上に塗ったモルタルがひび割れているだけです。
(天端モルタルを説明できる写真が無いので、いつか機会があればお話しします。)次は基礎の立ち上がりの高さをチェックしています。
これこそまさに『一に確認、二に確認、三、四も確認、五も確認』
え?
さっきから基礎の側面に見えてるグレーのポツポツが気になるですって?SUDOの現場進捗をご愛読いただいているだけあって素晴らしい着眼点ですね。
このグレーのポツポツは、基礎の耐久性を高めるために必要なのです。
実はコレ、
型枠を固定する為に使われている『セパレーター』がサビてしまうと基礎に悪影響が出てしまうので
サビを防ぐ為に錆止めを施しているんですよ。つまりグレーのポツポツは施された錆止めの跡なのです。
立ち上がり部分はコンクリートと一緒に断熱材を打ち込みましたが、
断熱材を打ち込めない部分は、こんな感じで後で張ります。張ると言っても接着材とかは使っていません。土の圧力を利用してズレないように抑えてあげます。
設備屋さんが給水と排水工事の作業中。
配管工事が完了したら土で埋めちゃいます。
って感じで次回に続きます。
- 2021.07.20
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最近、とっても暑いですよね。
週間天気予報は毎日30℃越え。
うだるような暑さが続き、寝苦しい夜も続いていることでしょう。外で働く職人さんたちにとって天気が良いことは望ましいことではあるものの、
ここまで暑くなると、有り難いような有り難くないような・・・。例え30℃を超える暑さでも職人さんたちは、熱き職人スピリッツで暑さを乗り越えます。
でも、そんな中で現場に行くと高確率でこう言われます。
「アイス・・・買ってきてくれなかったの?」
すると僕は決まってこう言います。
「買いに行ったんだけど全部売り切れてて、おでんしか売ってませんでした。」
「んなことあるかーぃ!」
という職人さんからのツッコミと、ひと笑いが生まれます。
熱い職人スピリッツを持つ職人さんと一緒に、笑い溢れる暖かい現場からお届けしています。
※ちなみに札幌エリアは特に暑いので熱中症対策で『仮設給水と塩飴』を現場に設置しています。
熱中症対策バッチリなので、アイスを買わなくても大丈夫なんです。基礎断熱のスタイロフォームが見えています。
青いのがそのスタイロフォームという断熱材です。
SUDOの基礎は基礎断熱が標準です。
断熱材で覆われている基礎形状のコトですね。床下も室内空間と同じなので、冬場の水道管の凍結リスクも極めて少ないです。
布団を敷いたら寝られるんじゃない?ってくらいの意外と快適な床下空間です。
すっぽり覆われたのがこんな感じ。
断熱材の色が赤ければもっと暖かさが伝わったかもしれませんね。
とは言え、
スタイロフォーム:青
ネオマフォーム:赤(ピンク)
ミラフォーム:緑って感じで、断熱材のメーカーによって色が違うみたいなのでこればっかりは仕方が無いですね。
(使ってる素材の問題?知ってる方教えて下さい。)
外枠が付いたら今度は内枠を取り付けします。
これで基礎の形が見えてきました。
被り厚さの最終チェックです。
15cmの基礎のちょうどセンターに鉄筋が入っています。
前田敦子もびっくりのど真ん中です。
(僕はこの頃のAKBの記憶で止まっています。ファンの方スミマセン)細く挽き割ったコンパネを短スパンで配置しています。
何をしているかお分かりですか?
実はこれ、アンカーボルトを設置する為の準備です。
これから孔をあけてアンカーボルトを設置します。
『アンカーセット』という作業です。こんな感じで、洗濯ばさみやガムテープを使ったりして、
アンカーボルトがずれないように固定します。アンカーセットが完了すると、いよいよ布コンクリートの打設となります。
って感じで次回に続きます。
- 2021.07.14
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『定着長さ・被り厚さ・付着強度』
家づくりに興味のある方は、1度はこの言葉を見聞きしたことがあるのではないでしょうか。
「聞いたことはあるけど、なんのこっちゃよく分からない」
そんな人の方が多いかもしれませんね。
SUDOの現場管理者は、何をどのようにチェックしているのか。
今回は現場担当Sが、基礎工事(特に鉄筋工事)のチェックポイントについてご紹介していきます。SUDO-ホームの建主さんは「ウチの基礎は安心ね」っと思うこと間違いなし。
これから家づくりを始める方で、まだ建築会社を絞り切れていないという方へのアピールを兼ねてお届けします。それでは、八軒PROJECT第3回目のスタートです。
前回で土工事が完了し、作業は鉄筋工事へと流れていきます。
敷地めいっぱいに建物が建つので作業する人はカニ歩きです。鉄筋が組まれた状態はいつ見てもキレイです。
写真はあいにくの天候だったので伝わりにくいですが、
晴天でカラカラに乾いた土の上での基礎配筋の美しさ。自然と鉄筋のハーモニーは日本3景に引けを取らない美しさです。「松島」「天橋立」「厳島」、そして「基礎の鉄筋」。
鉄筋が組み終わるとベース枠の取り付けをします。
八軒PROJECTはA棟・B棟と、2棟の建物をこの3人で枠を付けていきます。さぁここからが基礎工事のお勉強会です。
講師を担当します現場担当のSです。どうぞよろしくお願い致します。まずは設計図通りに鉄筋が組まれているか確認する作業から始まります。
「鉄筋の太さ・鉄筋の間隔」
こんな感じで写真に記録していきます。
定規がバッテンになっているのは「クロスロッド」というアイテム。
縦筋・横筋の間隔を1度で測定できる便利グッズです。まずは設計図通りに鉄筋が組まれていることを確認して、次のチェックポイントにうつります。
続いてこちら。建物の角にあたる部分、平面形状でいう『L』字の部分です。
「長手方向の鉄筋」と「短手方向の鉄筋」の交点。
言い換えるなら、「あっちからくる鉄筋」と「こっちからくる鉄筋」がぶつかるカドっこの部分。カドっこの部分は負荷がかかりやすいので、長手は長手・短手は短手、その交差する場所の鉄筋が繋がっていなければ、
地震等で大きな力が加わった時に基礎が壊れてしまいかねません。構造はウィークポイントから壊れていきます。そこで強い基礎を作るために必要なのが「鉄筋の定着」
L型に折り曲げた鉄筋で長手方向と短手方向を相互に絡ませ、鉄筋を連続一体にするのがポイントです。
腕を組んで歩いているカップルかの如く、鉄筋が一体になることで強固な基礎を作ります。それともう一つ重要なのが『定着長さ』
長手方向と短手方向の鉄筋をどのくらい(何cm)絡ませるか、というのが定着長さ。
この定着長さは『コンクリート強度(厳密にはコンクリートの設計基準強度)』と『鉄筋の太さ』によって変わってきます。SUDO仕様では約46cm絡ませれば良いところ55cmも絡ませています。
カップルが腕を組むどころか肩までビッタリくっついているくらいの絡み具合です。それはもぉ誰にも引きはがすことは出来ませんよね。ってことでこの定着長さも重要なチェックポイントです。
鉄筋の弱点、それは腐食によるサビです。
鉄筋をサビさせないことが強い基礎を作るのには欠かせません。
人体の肝臓や腎臓と同じくらい重要で、基礎においては鉄筋をサビさせないことこそがまさに『肝腎』です。基礎の強度を維持するために必要なのが鉄筋の『被り厚さ』です。
被り厚さこそが鉄筋をサビから守る為の最善の手段です。「Sさん。一体全体、鉄筋に何を被せるって言うんだい?」
いい質問です。基礎を構成するのは鉄筋とコンクリートです。
鉄筋がコンクリートにどれくらい被っているか。カンガルーのお母さんがお腹の袋で赤ちゃんを守るかのごとく、コンクリートが鉄筋をサビるのを防いでくれます。
その被り厚さは、基礎の部位によって変わります。
例えば上の写真のように基礎の立ち上がり部分の被り厚さは「4cm以上」お見事です。5cm以上の被り厚さが確保されていますね。これで鉄筋をサビから守ることができます。
こちらは基礎底盤部分の被り厚さをチェックしているところです。
立ち上がりの被り厚さは「4cm以上」ですが、基礎底盤は「6cm以上」の被り厚さが必要です。
もちろんクリアしています。「・・・いや、鉄筋サビとるやん!」
ってことで欠陥住宅を疑われそうですが全く問題ありません。
「なんか、サビたらダメとかサビは問題ないとかずいぶん都合がよろしいですよね。」
っと言う声が聞こえてきそうですので、詳しく解説しましょう。
実は、サビが問題になるのは鉄筋の中までサビが進行した状態です。
写真のような表面のサビは、もーまんたいです。むしろ表面のサビは付着強度を高めてくれます。「ふちゃくきょうどってなんですか?専門用語使って誤魔化そうとしていませんか?」
現場に到着したばかりの鉄筋は鉱油が施されているので油まみれで黒光っています。素手で触ったらとってもオイリー。
ところが現場で組み立てている内に鉱油が取れ、空気に触れることで表面にサビが発生します。このサビがポイントです。
鉱油が付着したオイリーな鉄筋よりも、表面に程良くサビが発生している方がコンクリートと鉄筋が絡み合って付着強度が増加し結果的に強い基礎となります。先程お伝えした通り、サビッサビでボロッボロの鉄筋はNGですよ。
そんなこんなで民間検査機関の検査員さんが1時間程かけてじっくりチェックしていきましたが、
1つの指摘事項も無く鉄筋検査を終えました。こんな感じでSUDOの現場は高品質な家づくりを心がけています。
これから家づくりを始める方はぜひSUDO-ホームにお声掛けを!
と宣伝したところで、八軒PROJECTの3回目が終了です。それではまた来週!
- 2021.07.06
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こんにちは。現場担当のSです。
地価上昇と資材高騰
「土地があっても高くて買えない。」
「資材高騰で建設コストがどんどん上がっている」最近、そんな声があちこちから聞こえてきます。
八軒で65坪の土地を購入すると土地代だけで2000万円を軽く超えてしまい、
建設コストを含めると4000万円を超え。「土地代で2000万円越えは厳しいなぁ。郊外はイヤだし、ローコスト住宅は性能面とか色々心配・・・。」
SUDOは創業103年。
103年もの間、地域の人に寄り添ってきた『SUDO』として何かお役に立てることは無いだろうか。ってことで立ち上がったのが今回のプロジェクト。その名も『八軒プロジェクト』
どのようにして札幌の比較的中心部という立地にSUDOの高性能な家をローコストで建てるのか。
工事の進捗と共に、お話ししていきたいと思います。
ぜひ最後までお付き合い下さい。
それでは八軒プロジェクトの工事進捗 第2回目のスタートです。早速、杭打ち機の登場です。
すんごい大きな機械です。
カリン塔まで繋がっているんじゃないかと思うくらい大きな機械です。ここ八軒は、支持地盤が地面よりもちょっと深いところにあるようです。
支持層を調査するとどうやら地面よりも5m以深。前回ご紹介したように、このお家は耐震等級2です。
建築物の構造の基本的な考え方として、建物に加わる力は上から下に流れます。
つまり屋根から2階、2階から1階、1階から基礎、基礎から地盤、という力の流れです。地震や台風に強い建物。それが耐震等級2です。強い建物にするには地盤も強くなくてはいけません。
上半身はマッチョなのに、それを支える下半身がガリガリじゃダメだよってことです。
(マッチョ界では、チキンレッグと揶揄されます。)それにしても、
歩いている人が5人目のビートルズかと思うくらい軽快な歩幅で歩いていますね。
※ビートルズ「アビイ・ロード」のアルバムジャケットより杭打ちが終わると基礎屋さんの登場。
重機で土を掘ってます。
水はけがあまりよろしくないので、いつまでも土が湿っぽいです。ぬかるんでいないところを目掛けて歩かなくては、靴がネロネロになって道路もネロネロになります。
『歩道の白線から出たら負け』という遊びで培ったバランス感覚が活かされる瞬間です。
世の中には不思議なことってたくさんありますよね。
僕は絶望的に写真がへたくそです。
写真を撮ったら指が映っていることなんてよくあります。どうやったらスマホのカメラに指が映るんだろうって自分でも不思議です。
あれ?何かあるぞ。
土の中から土管が出てきました。
前もって設備屋さんに埋設配管を調べてもらった時には記載されていなかったのにナゼか土管が出てきました。
札幌市の下水の図面には表記されていない謎の配管。マリオの世界だったら地下に繋がっているであろうこの土管。
おそらく何十年も前の配管だろうと思われますが、万が一使っている人が居れば大変です。
念には念を、近くのお宅に一軒一軒この配管について聞いて回りましたが特に使っていない配管でした。ひと安心。
基礎の下の砕石を敷き詰めています。
プレートコンパクターで砕石を均した後に、タンピングランマーで締め固めます。
写真に写っている一本足で立っている機械がタンピングランマーです。
ちなみに写真に写っている二本足で立っているのがH基礎のIずみさんです。見事なまでの直立不動。何とも絶妙なタイミングでのシャッター。
砕石を敷き詰めた後は、こんな感じです。
それでは3回目に続きます。
- 2021.06.27
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皆さん、こんにちは。TSです。
この度、札幌の地域性にあった新たな試みを行うため、2020年6月に札幌市西区八軒5条東1丁目に約65坪の土地を購入しました。
JR札沼線「八軒」駅から徒歩4分の立地。
<学校区>
八軒小学校・・・徒歩約6分 、 八軒東中学校・・・徒歩約10分
<近隣商業施設>
フレッティ琴似店・・・徒歩約2分 、 札幌八軒郵便局・・・徒歩約3分
北洋銀行八軒支店・・・徒歩約4分 、 サツドラ琴似八軒店・・・徒歩約5分
既存建物は売主負担により、解体更地渡し。(下記写真は建物解体前になります)
ふと思うと、札幌の売地って売主負担の解体更地渡しって多い気がします。
何か理由があるのだろうか・・・
きれいに解体して貰って、更地になりました。
この土地にどういう建物を計画していこうか!とワクワクしてきます。
このプロジェクトは、耐震等級2を含む設計性能評価を取得した延べ床33坪の木造2階建ての住宅を2棟建築します。
現在1棟を先行して工事中ですので、完成まで「見せます建築現場」でレポートしていきたいと思います。
完成予想図。
それでは、次回より現場担当者からレポートをさせて頂きます。